大雪山国立公園

旭岳ビジターセンター多言語展示ガイダンス

大雪山の恵み・水

大雪山に降る大量の雨や雪は、地面にしみ込み、あるいは地表を流れて山の麓に下りてきます。その間、火山噴出物の地層が天然のろ過フィルターの役割を果たすことによって、小さなゴミや有機物は取り除かれ、同時に天然のミネラル成分が水に溶け込んでいきます。この大雪山が作った「ミネラルウォーター」は、農業や観光、飲み水として利用され、東川町民の生活を支えています。

全家庭地下水の町

東川町の大きな自慢の一つが「上水道のないまち」であることです。全家庭地下水の町は全国でも珍しく、北海道ではここ東川町だけです。町民は、大雪山が作った「ミネラルウォーター」である地下水をポンプでくみ上げ、生活に必要な全ての水をまかなっています。

農産物を育てる

大雪山からもたらされる豊富な水は、一度忠別湖に蓄えられたあと、大雪遊水公園へと引かれます。春先は雪どけ水が多く水温が低いため、大雪遊水公園で温度調整された後に田畑に送られ、ブランド米の「東川米」や「東川サラダ」の総称でよばれる野菜など東川町の農産物を育てています。