大雪山国立公園

旭岳ビジターセンター多言語展示ガイダンス

登山の心得

大雪山は豊かな森林と多様な地形、多彩な高山植物に恵まれ、エゾナキウサギなどの希少な野生動物が生息する日本最大の山岳公園です。この原生的な自然を次世代に引き継ぐため、登山道以外の場所には立ち入らないなど、ここで紹介するルールを守り、環境に配慮した登山をお願いします。ヒグマも生息するため、登山者自身がヒグマのすみかにお邪魔するという心構えで、ヒグマに近づかない、ヒグマを近づけない対策をとり、トラブルを回避することが大切です。また、旭岳・十勝岳は活火山です。登山前には登山道情報だけでなく、火山防災情報などについても収集を行ってください。大雪山の気象条件は厳しく、また天気の急変もあります。体力・力量に応じた無理のない計画を立てるとともに、十分な装備と事前の天候確認を心掛け、安全に登山をお楽しみください。

行動計画

大雪山国立公園の登山道は総延長約300kmに及び、多彩なルートが楽しめるのが魅力です。一方で道迷いや滑落、低体温症と山岳事故が後を絶ちません。
天候や登山道の状況等を事前に情報収集した上で、大雪山グレードを参考に、体力に合わせた行動計画を立て、自己責任で行動しましょう。事故発生時の被害を最小限に食い止めるため、行き先・日程は必ず家族等に知らせておき、登山計画書を提出するとともに、登山口で入山者名簿に記帳しましょう。

大雪山四季の天候

標高2,291mの旭岳を主峰とする大雪山の気象条件の厳しさは北アルプスなどの3,000m級の山岳に匹敵します。6月から雪解けが始まり、夏山らしくなるのは7月中旬頃です。8月中~下旬には秋の気配となり、9月には初雪が降ります。日本一早い紅葉スポットとして有名ですが、秋と春は短く、10月~5月は冬山となります。夏山でも気温は低く、天候次第では低体温症の恐れがあるため軽装での登山は控えてください。また、至る所に雪渓が残り、登山道が明瞭でない場合も多く、道迷いも多く発生していますので、常に登山地図を携行してください。